第57回体験セミナー 「坂の上の雲」をたどる ─ ミュージアムにみる松山のひととまち

第57回体験セミナー 「坂の上の雲」をたどる ─ ミュージアムにみる松山のひととまち

開催日時:2008年11月15日(土)~16日(日)1泊2日

四国・松山を舞台のひとつに、作家・司馬遼太郎が書き上げた小説『坂の上の雲』。  「坂の上の雲ミュージアム」は、この作品を基に2007年開館、同地出身で司馬遼太郎氏とも親交の深かった松原 正毅 民博名誉教授が館長をつとめておられます。ゆかりの地につくられたミュージアムにつどい、小説に描かれた人びとを育くんだ松山の風土を実地で感じていただくセミナーです。

当日は、展示見学のほか、同館を中核施設として松山のまち全体を屋根のないひとつの博物館とするフィールドミュージアム構想について松原館長から講演いただきます。この構想は、市内に点在している小説ゆかりの史跡や、道後温泉など地域固有の文化資源をつなぐものです。松原館長とともに小説の主人公たちの足跡をたどり、道後温泉の宿泊施設では懇談会をおこないます。

近代国家形成期の日本を描いた作品に耳をかたむけ、時代の流れをみつめながら松原館長と「語り合う」場にぜひご参加ください。


第57回 「坂の上の雲」をたどる-ミュージアムにみる松山のひととまち 実施報告

松原正毅民博名誉教授が館長をつとめられる「坂の上の雲ミュージアム」を会員21名で訪問。

松山を屋根のない博物館とするフィールドミュージアム構想の中核である博物館の役割について、また司馬遼太郎氏の作品形成にかかわる知られざる側面について、松原館長にご講演いただきました。

また、四国88霊場第51番札所の石手寺や『坂の上の雲』主人公の正岡子規や秋山兄弟たちが松山から出立した地・三津浜などを訪問しました。  三津浜では郷土料理「鯛めし」をいただきながら旧商家に伝わる資料を拝見し、ご主人からお話をうかがいました。

第56回体験セミナー シリーズ「巡礼(3)」「国東・神と仏のかくれ郷を訪ねる-宇佐神宮、六郷満山」 ─

第56回体験セミナー シリーズ「巡礼(3)」「国東・神と仏のかくれ郷を訪ねる-宇佐神宮、六郷満山」 ─

2008年9月19日(金)~21日(日) 2泊3日

六郷満山は国東半島の中央に位置する長安寺・両子寺を中心に発展した山岳仏教が花開いた地です。 八幡大菩薩の応化といわれる仁聞菩薩が、国東半島の山々を修験の霊場として開いたという伝承も残されており、宇佐神宮とも密接なつながりをもち、神仏習合文化の発祥の地ともされています。

宇佐から国東にかけての地方神でありながら全国各地にまつられている八幡神信仰や六郷満山文化をとおして人々の神や仏への信仰に想いをめぐらせましょう。

第58回体験セミナー シリーズ巡礼(4) 修験の山・立山登拝への道 ─

第58回体験セミナー シリーズ巡礼(4) 修験の山・立山登拝への道 ─

2009年8月29日(土)~31日(月)2泊3日

古くから霊山として全国に名を知られていた立山。険しい山中には、ありとあらゆる地獄に見立てられた場所と同時に、観音様が現れる岩屋などがあり、地獄と極楽が一度に体験できる救済空間でした。

ほかの霊山同様、禅定登山は女人禁制でしたが、女性には山麓の芦峅寺で極楽往生を擬似的に体験する「布橋灌頂会」という儀式がおこなわれていました。今回は立山博物館を出発点にして、立山信仰の中心となっていたお寺や、マンダラを立体で表現した施設などを訪ねます。

2~3日目には山中の修行の場や立山信仰に関連する場所を訪ね、その一部を歩きます。夏の立山は植物の美しい季節。ブナ林や高山植物の観察もあわせて楽しみます。

※標高2000メートル台にある遊歩道を歩きます。軽登山の装備をご用意ください。見学中の荷物は基本的にご自身でお持ちいただきます。


第58回 シリーズ巡礼(4) 修験の山・立山登拝への道- 実施報告

険しい山と豊かな自然ののこる立山。厳しい自然環境を地獄や極楽にみたてた人びとの気持ちが伝わってくるようでした。 お天気にも恵まれ、信仰についてだけでなく、高山植物など自然観察などさまざまな角度からたのしむことができた3日間でした。
参加者の感想を紹介します。

立山信仰は、遙かむかしの縄文時代へも遡り得ることを知って、なんだか嬉しくなりました。縄文につながる話はなんでも大好きです。<南條憲二さん>

「立山信仰」の世界も「浄土と地獄」を表現した立山曼荼羅の絵解きにより江戸時代から続く衆徒たちの信仰の深さ、より善く生きる尊さが歴史になっているのを感じさせられました。<赤穂敞也さん>

第54回体験セミナー シリーズ「巡礼(2)」 熊野信仰・熊野詣の成立 ─ ―日本人の聖地信仰のルーツをさぐる) 2泊3日

第54回体験セミナー シリーズ「巡礼(2)」 熊野信仰・熊野詣の成立 ─ ―日本人の聖地信仰のルーツをさぐる

2007年5月18日(金)~20日(日) 2泊3日

熊野信仰の歴史は古く、神話時代にまでさかのぼります。聖地としての熊野は上下・道俗の身分を問わず、そして女性をも拒まず受け入れてきました。

そうした日本を代表する山岳霊場、熊野の歴史をたどり、その信仰を全国的に広めた山伏や熊野比丘尼の活動などをとおして熊野信仰・熊野詣がどのように成立・展開したのかを考えます。 じっさいに古道をあるいて史跡・社寺を訪ね、人々の熊野への想いを体験してみませんか。

第53回体験セミナー 文化人類学者と語る ─ ―地球の人びとと共に生きるために 1泊2日

第53回体験セミナー 文化人類学者と語る ─ ―地球の人びとと共に生きるために

2006年11月18(土)~19日(日) 1泊2日

昨年度から「友の会」講演会では「文化人類学への誘い」や「文化人類学の社会的活用」シリーズを開催し、学問を体系的に理解する取り組みをおこなってきました。

今回のセミナーでは、民族学・人類学の学問の歴史をあらためてたどり、現在もとめられている課題について、「開発」や「国際協力」をテーマにさらにつっこんだ内容で、より理解を深めていただきます。秋の深まる飛鳥の地で、新進気鋭の文化人類学者とともにお酒やお茶を片手に談論風発のひとときを楽しんでみませんか。