第58回体験セミナー シリーズ巡礼(4) 修験の山・立山登拝への道 ─

第58回体験セミナー シリーズ巡礼(4) 修験の山・立山登拝への道 ─

2009年8月29日(土)~31日(月)2泊3日

古くから霊山として全国に名を知られていた立山。険しい山中には、ありとあらゆる地獄に見立てられた場所と同時に、観音様が現れる岩屋などがあり、地獄と極楽が一度に体験できる救済空間でした。

ほかの霊山同様、禅定登山は女人禁制でしたが、女性には山麓の芦峅寺で極楽往生を擬似的に体験する「布橋灌頂会」という儀式がおこなわれていました。今回は立山博物館を出発点にして、立山信仰の中心となっていたお寺や、マンダラを立体で表現した施設などを訪ねます。

2~3日目には山中の修行の場や立山信仰に関連する場所を訪ね、その一部を歩きます。夏の立山は植物の美しい季節。ブナ林や高山植物の観察もあわせて楽しみます。

※標高2000メートル台にある遊歩道を歩きます。軽登山の装備をご用意ください。見学中の荷物は基本的にご自身でお持ちいただきます。


第58回 シリーズ巡礼(4) 修験の山・立山登拝への道- 実施報告

険しい山と豊かな自然ののこる立山。厳しい自然環境を地獄や極楽にみたてた人びとの気持ちが伝わってくるようでした。 お天気にも恵まれ、信仰についてだけでなく、高山植物など自然観察などさまざまな角度からたのしむことができた3日間でした。
参加者の感想を紹介します。

立山信仰は、遙かむかしの縄文時代へも遡り得ることを知って、なんだか嬉しくなりました。縄文につながる話はなんでも大好きです。<南條憲二さん>

「立山信仰」の世界も「浄土と地獄」を表現した立山曼荼羅の絵解きにより江戸時代から続く衆徒たちの信仰の深さ、より善く生きる尊さが歴史になっているのを感じさせられました。<赤穂敞也さん>

第362回 シリーズ「人類学者×人類学者」(3) カナダ先住民研究のパイオニア フランツ・ボアズ

演題
シリーズ「人類学者×人類学者」(3)
カナダ先住民研究のパイオニア フランツ・ボアズ

内容
「アメリカ人類学の父」と呼ばれるボアズは、1890年代~1930年代にかけてコロンビア大学を拠点として教育研究に従事しました。彼はイヌイットやクワクワカワクゥの民族学的研究のパイオニアでした。彼の足跡をたどりながら研究を解説するとともに、私自身のカナダ先住民研究について紹介します。

※講演会終了後、講師の先生との懇談会をおこないます。

講師
岸上 伸啓(国立民族学博物館教授)

日時
2008年8月2日(土) 14時~15時30分

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第361回 シリーズ「人類学者×人類学者」(2) フィールドで人類学すること ─マリノフスキーの切りひらいた新地平

演題
シリーズ「人類学者×人類学者」(2)
フィールドで人類学すること ─マリノフスキーの切りひらいた新地平

内容
マリノフスキーが1922年に著した民族誌『西太平洋の遠洋航海者』は人類学にまったく新しい地平を切りひらいたとされます。そのどこが、どのように新しかったのか。またこの著作には何が書かれているのか。マリノフスキーの生涯をたどり、この民族誌の一部をみなさんと一緒に読みながら、「フィールドで人類学する」ことの意味を考えたいと思います。

※講演会終了後、講師の先生との懇談会をおこないます。

講師
三尾 稔(国立民族学博物館准教授)

日時
2008年7月5日(土) 14時~15時30分

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第360回 シリーズ「人類学者×人類学者」(1) レヴィ=ストロースとの出会い ─マルクス主義と構造主義のはざまで

演題
シリーズ「人類学者×人類学者」(1)
レヴィ=ストロースとの出会い ─マルクス主義と構造主義のはざまで

内容
レヴィ=ストロースの構造主義が日本で一世を風靡している頃、学生だった私は、その構造主義を敵視するかのような姿勢をとっていたマルクス主義人類学にはまっていました。ところが思わぬところで構造主義へとつながる考え方、トーテミズムに出会い、両者がトーテミズムに求めていたものは同じものではなかったかと、ふと気づきました。そんな私の文化人類学ことはじめをお話します。

※講演会終了後、講師の先生との懇談会をおこないます。感想や質問に答えていただくだけでなく、講師と参加者の情報交換の場にもなっています。もちろん聞いているだけでもかまいません。さまざまな話題が展開され、とても興味深いひとときです。ぜひ、一度ご参加ください。

講師
佐々木 史郎(国立民族学博物館教授)

日時
2008年6月7日(土) 14時~15時30分

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第83回 【座談会】 街角から見たウズベキスタンの過去と現在

演題
【座談会】 街角から見たウズベキスタンの過去と現在

内容
『広辞苑』では、嗜好品をつぎのように定義づけています。「栄養摂取を目的とせず、香味や刺激を得るための飲食物。酒・茶・コーヒー・タバコの類」。はたして、嗜好品についてのこの定義は充分なものといえるのでしょうか。嗜好品の起源や歴史をみるかぎり、嗜好品のもつ社会的意味は『広辞苑』の定義以上におおきいとおもわれます。
嗜好品の人類史的意味について考えてみます。

講師
加藤九祚(国立民族学博物館名誉教授)、
大村次郷(写真家)
コーディネーター
西岡圭司(『季刊民族学』編集長)

日時
2008年6月22日(日) 14時~16時

場所
たばこと塩の博物館1F視聴覚ホール

定員
80名(申込先着順)

備考
■友の会会員:無料