第370回 特別展「千家十職×みんぱく」関連 民族資料と美意識の響きあい ─ 出会いの妙から生まれたもの

演題
特別展「千家十職×みんぱく」関連
民族資料と美意識の響きあい ─ 出会いの妙から生まれたもの

内容
研究資料としてみんぱくに集められたものたちに、京の千家十職という専門家たちが光をあてました。あらためて見出された世界の「用の美」と日本でうけつがれてきた伝統の技との出会いから、新たな作品の制作にいたるまで、どのように特別展がつくられていったのかをお話しします。

講師
八杉 佳穂(国立民族学博物館教授)

日時
2009年4月4日(土) 14時~15時

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第73回 民族学研修の旅 文明の重層地帯、ヨルダンをゆく ─ 遺跡・文化遺産をいかした町づくりと博物館

第73回 民族学研修の旅 文明の重層地帯、ヨルダンをゆく ─ 遺跡・文化遺産をいかした町づくりと博物館

2009年3月20日(金)~3月29日(日) 10日間

文明の重層地帯をゆく  ヨルダンは古代からの歴史の中で文明・文化が重なり合ってきた文明の重層地帯です。世界文化遺産に指定されたペトラなどの遺跡、ギリシア・ローマやビザンチン帝国の時代の遺跡、イスラーム文化やキリスト教文化の歴史的建造物やフレスコ画、モザイク画などさまざまな文化遺産が今なお残っています。今回はこれらの遺跡をくまなく巡ります。さまざまな文明・文化がこの地を去来したことを実感ください。

博物館の役割 ─ 遺跡と町並み保存を考える
近年、ヨルダンでは観光産業の点から、遺跡の保存・研究にあるいは町づくりに果たす博物館の役割が注目されるようになりました。今回の講師、森田恒之先生(民博名誉教授)は、こうしたヨルダン各地の博物館づくりに3年間携わってこられました。博物館をセンターにオスマン・トルコ時代の町並み全体を保存する計画など、現在も進められているプロジェクトの現場を見ます。

現地の博物館との交流
森田先生が携わられたいくつかの博物館で館長や学芸員による解説・案内をうけ、参加の友の会会員との交流の場をもうけます。ヨルダンの学芸員の中には民博で研修を受けた方も複数おられます。

現地の人々の生活を体験
今回は特別に、民博での研修経験をもつ学芸員のご自宅を訪問します。家庭料理とともに国外には出回っていないヨルダン産のワインを楽しみながら、ヨルダンの日常生活を体験します。活気あるスーク(市場)での買い物なども予定しています。  3月のヨルダンは花の咲き乱れる美しい季節。遺跡や歴史だけでなく、ヨルダン独特の自然もお楽しみください。


第73回 文明の重層地帯、ヨルダンをゆく-遺跡・文化遺産をいかした町づくりと博物館 実施報告

8日間かけてヨルダンを北から南まで訪ねました。古代ローマから中世イスラームの遺跡。死海やブラックアイリス、砂漠といった自然。

想像以上にさまざまな文化、文明が重なり合っている様子を体験しました。「行ってみなければ分からない」という言葉がぴったりの国でした。

さらに博物館では、JICAや民博での研修を受けた学芸員から解説を受け、開館準備中の博物館の見学も含め、現在、進行中のプロジェクトの様子などについてもお話いただきました。

また、民博に研修に来られていた学芸員サハルさんのお宅を訪ね、アラブ式のおもてなしを受けるという貴重な体験もしました。


伝統文化博物館学芸員サハルさんのお宅にて
自家製ワインをいただく


ジェラシュ遺跡の広場


ジェラシュのローマ劇場にて独唱を聴く


車窓から探し求めた念願のブラックアイリス

第369回 アンデス文明の遺跡が語る人びとの暮らし ― 高地から海岸砂漠まで

演題
アンデス文明の遺跡が語る人びとの暮らし ― 高地から海岸砂漠まで

内容
アンデス文明とはその名の通り、アンデス山脈の上で生まれ発展したものですが、それ以外の地域、たとえば海岸地域にひろがる砂漠や、アマゾンにつながる低地の森林地帯でも人びとの暮らしは営まれてきました。遺跡から発掘される土器などからは、当時の様子がうかがえると同時に、現在へとその営みがつながっていることがわかります。紀元前から現在までつづくペルーの人びとの暮らしについて語ります。

※講演会終了後、講師の先生との懇談会をおこないます。(約1時間)

講師
藤井 龍彦(国立民族学博物館名誉教授)

日時
2009年3月7日(土) 14時~15時30分

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第368回 病をなおす(3) 医療人類学の現在 ─癒しの多様なかたち

演題
病をなおす(3)
医療人類学の現在 ─癒しの多様なかたち

内容
近代医療だけが病気を治しているのではありません。病むことが多様であれば、治療や癒しもまた多様なはずです。文化人類学や民族学は、この実態の解明に貢献してきましたが、それらの研究の一端をわかりやすく紹介します。

※講演会終了後、講師の先生との懇談会をおこないます。(約1時間)

講師
池田 光穂(大阪大学教授)

日時
2009年2月7日(土) 14時~15時30分

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料