第411回 聖書を生きる人びと ─南部アフリカにおけるキリスト教独立教会の現在

演題
聖書を生きる人びと ─南部アフリカにおけるキリスト教独立教会の現在

内容
南アフリカやジンバブウェ、ザンビアなど南部アフリカは、現在、地球上でキリスト教が最も急速にひろがっている地域です。治療儀礼など伝統的な信仰とのせめぎ合いの中で、聖書の世界を忠実に生きようとしている人びとの姿を追います。

※講演会終了後、質疑応答を中心とした懇談会を開催します(1時間程)

講師
吉田 憲司(国立民族学博物館教授)

日時
2012年9月1日(土) 14時~15時

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第103回 【 講演会&食事会 】アフリカを食べる 

演題
【講演会&食事会】 アフリカを食べる

内容
西アフリカのニジェール川流域に暮らすボゾの人びとは、米を主食とし、副食に魚を食べるという日本と似通った食生活をしています。ただ、彼らは日本人の倍以上の量の魚を食べると言われます。地元の市場ではナマズの燻製やさまざまな魚の干物が大量に取引されるなど、内陸でありながら魚が食の中心になっています。また、ニジェール川の内陸三角州は、稲の原産地のひとつでもあります。自然氾濫を利用した内陸三角州の稲作は、最初雨水に頼って田植えをし、収穫時には腰まで水につかって刈りとります。

漁をおこない、燻製や干物などをつくるボゾ族の人びとは、古くからこの地域の人びとの食生活を支えてきました。にごった川の中で素潜りし、「魚の心音」を聞きながら漁をするなど、昔ながらのやり方で魚を追って暮らす彼らの生活を、映像を用いながらご紹介します。お話のあとには食事会も開催します。マリやセネガルなど、西アフリカ地域の家庭料理をじっさいに味わいましょう。スンバラという豆の発酵食品をつかった調味料を用いる西アフリカの料理は、特別辛いということもなく、日本人にも食べやすい味です。ボゾの人びとが毎日食べているチェブジェン(魚のたきこみご飯)やマフェ(牛肉をピーナツソースで煮込 んだもの)などをご用意いただきます。

講師の竹沢先生や、会場・お料理を提供してくださるレストラン・カラバッシュのオーナー熊澤さんに、食べ方や現地でのお話などをうかがいながら楽しみたいと思います。

講演会、お食事会どちらかのみの参加も可能です。
今回は会員外の方にもご参加いただけるように設定しています。
ご家族やご友人とご一緒に、ぜひご参加ください。

<食事会メニュー>
*ドリンク(チュニジアのビールやハイビスカスジュースなど)
*アカラ(パンダ豆のコロッケ)
*サラダ
*チェブジェン(魚のだしがたっぷりときいたたきこみご飯。毎日の食事)
*マフェとクスクス(牛肉をピーナツソースで煮込んだもの)

講師
竹沢 尚一郎(国立民族学博物館教授)

日時
2012年9月22日(土) 15時30分~17時/食事会:17時30分~19時頃

場所
アフリカ料理レストラン「カラバッシュ」

定員
40名(申込先着順)

備考
■友の会会員:講演会のみ:300円(会員外500円)※ハイビスカスジュース付/食事会:3500円(会員外4000円)※講演会参加費を含む

第410回 ビルマ/ミャンマーの「絆」の力

演題
ビルマ/ミャンマーの「絆」の力

内容
ビルマ(現国名ミャンマー)は、今もっとも注目をあびている国のひとつです。ここでは人と人とのつながりがとても大切です。ビルマの人間関係のあり方をとおしてこの国の魅力を紹介し、私たち自身の社会もふり返って考えてみましょう。

※講演会終了後、質疑応答を中心とした懇談会を開催します(1時間程)

講師
田村 克己(国立民族学博物館教授)

日時
2012年8月4日(土) 14時~15時

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第409回 みんぱくコレクションを語る 蚊帳に見えない蚊帳のはなし

演題
みんぱくコレクションを語る
蚊帳に見えない蚊帳のはなし

内容
ラオスの蚊帳は「虫除け」というだけではなく、さまざまな機能があり、女性の嫁入り道具にもなっています。この蚊帳との出会いは異文化にふれる醍醐味を教えてくれるものとなりました。民博収蔵の美しい蚊帳もじっさいにお見せしながらお話します。 ※昨年9月に台風で中止になったものです。

※講演会終了後、質疑応答を中心とした懇談会を開催します(1時間程)

講師
白川 千尋(国立民族学博物館准教授)

日時
2012年7月7日(土) 14時~15時

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第65回体験セミナー 鯨と人のくらしを考える ─

第65回体験セミナー 鯨と人のくらしを考える ─

2012/07/14~2012/07/15

人類は有史以前から、さまざまなかたちで鯨と関わってきました。鯨は食料としてだけでなく、燃料や資材などとして生活に欠かせない資源を供給してきました。近年は欧米人の考え方に基づく反捕鯨の主張が政治経済力を背景に世界中に広がる勢いで、鯨をめぐる議論は多様に、そして複雑になっているように思われます。同行講師の岸上伸啓先生は長年、イヌイットの生存捕鯨について研究されてきました。文化人類学の立場からの研究は、異なる時代、地域、文化における鯨と人との関わりについて複眼的に考える視点を提供してくれます。先住民と狩猟をめぐる議論も含め、鯨と人の歴史と今後について考えてみましょう。

今回訪問する高知県は、古式捕鯨から商業捕鯨の終末まで360年にわたって継続して捕鯨がおこなわれてきた土地です。捕鯨の盛衰とかつお・まぐろ漁業の関係など、鯨ぬきには高知の漁業、文化を語ることはできません。キラメッセ室戸 鯨館の元館長・多田運さんにご案内いただきながら、資料館や史跡を訪ねます。宿泊する室戸岬のホテルは太平洋の目の前。弘法大師空海の御厨人窟やジオパークに指定されている景観もあわせて楽しみましょう。

<1日目>
高知県立歴史民俗資料館にて展示見学とセミナー
セミナー「鯨と人の関わりの歴史」について
講師:岸上伸啓(国立民族学博物館教授)
資料館見学では学芸員の方の解説もお聞きします。
吉良川の町並み(伝統的な建造群)、室戸岬経由で宿へ

<2日目>
室戸市内の捕鯨関連史跡、キラメッセ室戸 鯨館の見学
多田 運氏(キラメッセ室戸 鯨館元館長)の案内で捕鯨関連
史跡を訪ね、土佐の捕鯨の歴史についてもお聞きします。
講師:岸上伸啓(国立民族学博物館教授)
多田運(キラメッセ室戸 鯨館元館長)