第402回 ビデオテークより ペー族の映像民族誌 ─伝えたいことをどう伝えるかの葛藤

演題
ビデオテークより
ペー族の映像民族誌 ─伝えたいことをどう伝えるかの葛藤

内容
映像では、モノでは表現することのできない人びとの生活の雰囲気を描き出し、祭りや儀礼などを一連の流れのなかで伝えることができます。制作中のペー族のマルチメディア番組「雲南省のペー族の暮らしと文化」の映像を用いて、彼らの生活を紹介しながら、映像として表現する上での悩みや工夫についてもお話します。

※講演会終了後、質疑応答を中心とした懇談会を開催します(1時間程)

講師
横山 廣子(国立民族学博物館准教授)

日時
2011年12月3日(土) 14時~15時

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第401回 みんぱくコレクションをかたる75年ぶりの帰郷 ─民博の韓国・蔚山コレクションより

演題
みんぱくコレクションをかたる75年ぶりの帰郷 ─民博の韓国・蔚山コレクションより

内容
蔚山(ウルサン)コレクションは、渋沢敬三の「アチックミュージアム」コレクションとして、1936年に韓国東南部の蔚山で収集された生活道具類です。蔚山市立博物館の特別展のために75年ぶりに帰郷する、この資料の来歴と当時の韓国の生活文化をご紹介します。 ※蔚山コレクションの一部をご覧いただきます。

※講演会終了後、質疑応答を中心とした懇談会を開催します(1時間程)講演内容などの質疑応答や会員同士の交流の時間にもなっています。ぜひご参加ください。

講師
朝倉 敏夫(国立民族学博物館教授)

日時
2011年11月5日(土) 14時~15時

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第63回体験セミナー巡礼(6) 四国遍路の成立をさぐる ─ ─阿波の霊場から

第63回体験セミナー巡礼(6) 四国遍路の成立をさぐる ─ ─阿波の霊場から

2011/11/12~2011/11/13

四国遍路といえば弘法大師ゆかりの霊場をめぐることを意味すると考えられがちですが、四国遍路は熊野信仰との関係、一宮信仰、山岳信仰、海の信仰などさまざまな要素が複雑にからまりあって今のような形で成立したということが指摘されています。

たとえば『今昔物語』や『梁塵秘抄』には聖といわれる民間宗教者が四国の海辺をまわりながら厳しい修行をする様子が描かれています。四国の外周部をまわるという現在につづく四国遍路の出発点には、こうしたプロの修行者の活動があったものと考えられます。

2日目の薬王寺や太龍寺など、厳しい修行のおこなわれた場所も訪ねます。 それぞれの霊場が弘法大師信仰と結びつけられてゆく過程や霊場がネットワーク化され、全体が弘法大師へと集約されてゆくまでについてもお話をうかがいます。四国遍路の起点である阿波の国で遍路の成立について考えます。

スケジュール
<1日目>霊場のネットワーク化
中世後期に阿波国一宮となった霊山寺(1番)、讃岐との交通の要所であった金泉寺(3番)拝観。 徳島県立博物館にて解説を聞きながら収蔵資料など閲覧。 本来の阿波国一宮の神宮寺、大日寺(13番)、常楽寺(14番)など拝観。

<2日目>海と山の修行の場としての霊場
鶴林寺(20番)、弘法大師が修行をした「阿国大滝嶽」と比定される太龍寺(21番)、海とのつながりや中世の熊野とも関わりのある薬王寺(23番)など拝観
※移動はすべて専用バスを使用。太龍寺ではロープウエィを使用。


第63回 四国遍路の成立をさぐる-─阿波の霊場から 実施報告

四国遍路の起点である徳島・阿波の霊場を訪ね、巡礼路が形成されてゆく過程についてさまざまな角度から考えました。じっさいにその地を目で確かめながら講師の話を聞いていると、川とかつての流通路の関係や山奥での聖の修行の場など、地理的、歴史的な要素がつみかさなって現在の遍路道に続いているのだということを実感しました。

参加者の感想を紹介します。

二神富子さん
私は四国の高知で生まれ育ったのでお大師(おだいっさん)はとても身近な存在でした。例えば村の井戸はおだいっさんの杖でチョンチョンと掘ったものだとか(中略)、ほんとうにそれを信じていておだいっさんはえらい人やなー、八十八ヶ所の寺もぜんぶ彼が作ったものだと単純に思いこんでいました。

今回の長谷川先生の話を聞いて、さまざまな聖たちの活動や辺地の生活、弘法大師信仰が複雑に結びついて今の形になったんだと少し解りかけてきました。 日本各地の巡礼の地を訪ねると必ず登場する修験道への関心もますます強まる一方です。


鶴林寺(第20番札所)にて


常楽寺(第14番札所)にて

第400回 特別展「千島・樺太・北海道 アイヌのくらし」関連 日本の人類学の黎明とアイヌ文化

演題
特別展「千島・樺太・北海道 アイヌのくらし」関連
日本の人類学の黎明とアイヌ文化

内容
日本の人類学・民族学は今から120年ほど前に産声をあげましたが、当時の研究者はどのようなことを考え、どのような記録を残したのでしょうか。それを知る手がかりともなるのがアイヌ文化研究です。当時収集された資料をご覧いただきながらお話します。

※講演会終了後、特別展見学会をおこないます。当日の受付でお申込みください。

講師
佐々木 史郎(国立民族学博物館教授、副館長)

日時
2011年10月8日(土) 14時~15時

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第100回 本物のインドらしさ ─南インド、タミル人のアイデンティティ

演題
本物のインドらしさ ─南インド、タミル人のアイデンティティ

内容
南インドの人びとは、生粋のインド文化はタミル文化、ドラヴィダ文化にこそ継承されていると考えています。その主張はどのようなもので、どのように形成されていったのでしょうか。インドの歴史もよみときながらお話します。

講師
杉本 良男(国立民族学博物館教授、国立民族学博物館副会長)

日時
2011年10月29日(土) 14時~15時

場所
江戸東京博物館 学習室

定員
70名(申込先着順)

備考
■友の会会員:無料