第437回 ナラ林文化を再考する

演題
ナラ林文化を再考する

内容
大陸アジアの照葉樹林帯に、日本文化の起源を求めた照葉樹林文化論。この学説 の一翼を担った佐々木高明元館長は、南北双方からルーツを探る必要性を併せて 指摘し、照葉樹林文化に対応するものとして、北方系の文化の流れに「ナラ林文 化」という仮説の枠組みを設定しました。本講演では、ナラ林文化論に託された 課題を抽出し、生態環境や歴史的変遷をふまえつつ、「ナラ林文化」という文化 領域設定の可能性を改めて問い直してみたいと思います。

講師
佐々木 史郎(国立民族学博物館教授)

日時
2014年12月6日(土) 14時~15時

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第69回体験セミナー 「織り」からたどる手仕事の現場(国内編) ─

第69回体験セミナー 「織り」からたどる手仕事の現場(国内編) ─

2014年11月20日(木)~21日(金)

衣類をはじめ、人間生活に欠くことのできない「織り」。その技術は有史以前より広範な地域で受け継がれてきました。作業を効率よくするために多様な織機が生まれ、大量生産をも可能にする一方で、それ以前より続く手仕事の織りの作業には衰退著しいものがありました。しかし、一部の地域では、そうした手仕事を今でも目にすることができます。

第69回体験セミナーでは、古くからの織物産地であるとともに、養蚕・製糸業を牽引してきた群馬県を訪ね、織機や絹の資料館、山間部の生活のなかで営まれるワラやナワを糸素材とした織りの仕事を見せていただきます。 各地の自然・生活環境に即して受け継がれてきた織りの技術、素材、その道具には、人びとの創意工夫の知恵を垣間見ることができます。手仕事の重要性や、人が自然と共生しながら生きてきた術を「織り」を通して考えてみたいと思います。

※第85回民族学研修の旅の関連企画です。手仕事による機織りの現場を訪ねる旅(国内編)です。

第436回 特別展「イメージの力ーー国立民族学博物館コレクションにさぐる」関連 アート(美術)と人類学のあいだ―特別展「イメージの力」によせて―

演題
特別展「イメージの力ーー国立民族学博物館コレクションにさぐる」関連
アート(美術)と人類学のあいだ―特別展「イメージの力」によせて―

内容
アートと人類学(民族学)。20世紀を通じて、それぞれ別の道筋をたどってきたこのふたつの領域が、近年、急速に接近し、交流をもち始めています。国立新美術館と民博の共同で企画した今回の特別展「イメージの力―国立民族学博物館コレクションにさぐる」も、アートとアーティファクト、美術館と博物館、美術史学と人類学の壁を越えた試みのひとつです。今回の展示にちなんで、アートと人類学の関係を改めて考えます。

※講演会終了後、講師の案内のもと1時間程度の特別展見学会を開催します。

講師
吉田 憲司(国立民族学博物館教授)

日時
2014年10月4日(土) 14時~15時

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第110回 多みんぞくの街・新大久保とハラールフード産業

演題
多みんぞくの街・新大久保とハラールフード産業

内容
日本有数の多みんぞくの街、東京都新宿区の新大久保。韓流の街と思われがちですが、じつは多種多様な移民が混住しています。本講演では、新大久保が多みんぞくの街となった歴史を振り返るとともに、近年もっとも活気のある「イスラーム通り」に注目します。イスラームの教えに沿った食べ物であるハラールフード産業は、この街でいかにして花開いたのでしょうか。当日は、新大久保で売られているハラールフードのサンプルを、実際に手に取っていただくこともできます。

※講演会終了後、講師をまじえた1時間程度の懇談会を開催します。

講師
菅瀬 晶子(国立民族学博物館助教)

日時
2014年10月19日(日) 14時~15時

場所
モンベル渋谷店5Fサロン

定員
60名(申込先着順)

備考
■友の会、モンベル会員:無料、一般:500円