第449回 世界の食文化を学ぶ⑤ カナダの魚食文化 日本人移民との関わりから

演題
世界の食文化を学ぶ⑤
カナダの魚食文化 日本人移民との関わりから

内容
カナダの食文化について、どのようなイメージをお持ちでしょうか。 ビーフやメープルシロップ、そしてやはりサーモンなどの魚食の文化が挙げられるのかもしれません。カナダには多様な魚食文化がありますが、それらは19世紀末にカナダへと渡った日本人移民とも深い関係があります。イクラやカズノコ、ニシンのほか、今ではすっかりカナダ社会に溶け込んでいる巻き寿司「BCロール」から、カナダの魚食文化と日本人移民史について考えます。

※講義(14時~15時10分)終了後、懇談会をおこないます。

講師
河原 典史(立命館大学教授)

日時
2015年12月5日(土) 14時~16時

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第71回体験セミナー ※本旅行は定員に達しました。ありがとうございます。 九州のなかの朝鮮文化を歩く ─ 菓子、工芸、史跡にさぐる関係史

第71回体験セミナー ※本旅行は定員に達しました。ありがとうございます。
九州のなかの朝鮮文化を歩く ─ 菓子、工芸、史跡にさぐる関係史

2015年12月2日(水)、3日(木)

海を挟んで朝鮮半島と隣接する九州北部。古来、この〈海の道〉を伝って多くの人や物、文化が朝鮮半島から日本に運ばれました。なかでも佐賀県は、豊臣秀吉の朝鮮出兵の折、日本における前線基地となった歴史をもちます。時は桃山文化の全盛期。日本では茶の文化が隆盛を極めていたこともあり、陶磁器の技術をはじめ、染織や製紙、そして菓子に代表される食文化等、さまざまな文化が朝鮮半島からもち込まれ、その後の九州北部の文化形成に大きな影響を与えました。

第71回体験セミナーでは佐賀県を訪問し、県内にのこる朝鮮文化の足跡をたどりながら、日本と朝鮮半島の長い交流の歴史について理解を深めます。また、佐賀県を含む肥前は、別名「シュガーロード」ともよばれる長崎街道が走り、南蛮文化の伝来以降、多彩な菓子文化の育った土地です。本セミナーでは朝鮮半島との相互影響をうかがい知ることのできる鈴型の焼菓子「松露饅頭」を紹介すると同時に、村岡総本舗羊羹資料館を訪問し、朝鮮半島ゆかりの菓子、そして小城羊羹をはじめとする肥前の菓子文化についてお話をうかがいます。

【12月2日】
名護屋城跡/朝鮮半島と日本の交流史を概観する名護屋城博物館/唐津焼の工房/朝鮮半島の菓子との相互影響をうかがい知ることができる松露饅頭の店

【12月3日】
村岡総本舗羊羹資料館/鍋島更紗の染織資料館/唐人神社/佐賀市内の唐人町の礎を築いた李宗歓、鍋島更紗の始祖・九山道清、儒学者で書家として名を成した洪浩然の墓、菩提寺を訪問

第448回 世界の食文化を学ぶ④ 移住がつくる客家の食

演題
世界の食文化を学ぶ④
移住がつくる客家の食

内容
広大な面積を誇る中国は、地理的条件が多様であれば、人びとの生活もさまざまです。 食文化も一様ではなく「中国料理」といっても一言に括ることはできません。漢族の一集団である客家は中国北部から南下し、中国南部や台湾に移動・定着した歴史をもちます。また、海外に居住する華僑・華人のなかにも客家は少なくありません。食文化から彼らの移動性をさぐるとともに、近年、移住先で再構築される客家料理に着目し、食のグローバル化とローカル化について考えます。

※講義と併せ、講師を囲んで懇談会をおこないます。

講師
河合 洋尚(国立民族学博物館助教)

日時
2015年11月7日(土) 14時~16時

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第447回 世界の食文化を学ぶ③ 「医食同源」の思想 中国の食と漢方

演題
世界の食文化を学ぶ③
「医食同源」の思想 中国の食と漢方

内容
漢方医学は、古代中国医学が5~6世紀頃伝来し、日本の風土や日本人の体質に合わせて独自に発展した日本の伝統医学です。「医食同源」ということばが示すとおり、漢方のルーツとなる古代中国医学は、食べ物が体を養う最大の薬であるとしており、漢方薬を構成する生薬の多くは、食べ物となっている植物由来です。中国の医食同源の考え方からどのように漢方薬が生まれたのか、さらに現在注目されている漢方薬についても紹介します。

※講義と併せ、漢方の煎じ方、丸剤の成形の実演もご覧いただきます。

講師
池谷 幸信(立命館大学特任教授)

日時
2015年10月3日(土) 14時~16時

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第114回 【第86回民族学研修の旅関連】 チョコレートの文化誌 カカオと人の4000年の物語

演題
【第86回民族学研修の旅関連】
チョコレートの文化誌 カカオと人の4000年の物語

内容
私たちに至福の時をもたらす甘いお菓子「チョコレート」。 その原料となるカカオは、メソアメリカに起源をもち、4000年前には栽培されていたことがわかっています。薬や貨幣的価値をもち、交易や貢納の品として珍重され、またスペイン人が進出する以前は飲料として嗜まれ、高貴な人のみが口にすることのできる貴重な品でした。本講演会では、16世紀以前のメソアメリカにおけるカカオ利用を中心に、現代のチョコレートに至るカカオと人の長くて深い関係を概観します。

講師
八杉 佳穂(国立民族学博物館名誉教授)

日時
2015年10月10日(土) 14時~16時

場所
JICA地球ひろばセミナールーム600

定員
60名(申込先着順)

備考
■友の会会員:無料、一般:500円