第452回 祖先とともに住まう家 インドネシア、スンバ島で家屋を建てる

演題
祖先とともに住まう家
インドネシア、スンバ島で家屋を建てる

内容
乾燥した自然環境――決して生活条件のよくないスンバ島を有名にしているのは、豊かな装飾を施した織物と巨石文化、それに棟の高く突き出た独特の家屋の並ぶ集落景観です。巨大な屋根の高さは、地域によっては10メートルを超えることもあります。ところが、年に二度の農耕儀礼の時にしか、人間は屋根裏にのぼることが許されないのです。スンバ島の屋根にはどんな秘密がかくされているのでしょうか。建築構造や空間構成など、家屋にまつわる慣習とあわせてお話します。

※講義(14時~15時10分)終了後の懇談会では、映像資料「マラプの家」を鑑賞します。

講師
佐藤 浩司(国立民族学博物館准教授)

日時
2016年3月5日(土) 14時~16時

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第451回 世界の食文化を学ぶ⑥ 博物館で食文化を考える みんぱく展示場をフィールドに見立てて

演題
世界の食文化を学ぶ⑥
博物館で食文化を考える みんぱく展示場をフィールドに見立てて

内容
地球上にはさまざまな飲食文化がみられます。米や小麦、トウモロコシや芋類などの主食、肉や魚や野菜から得る副食、茶や酒、乳など、それらの組み合わせには地域的な多様性がみられます。一方で「調理をする」「食糧を分かちあう」といった行為には、人類文化としての共通性を見いだすことができます。本講演会では、展示場をフィールドに見立て、各地の食の在り方をさぐるとともに、食文化研究の動向にも触れながら、食の過去、現在、未来について考えます。

※講義(14時~15時10分)終了後、展示場の見学会をおこないます。

講師
池谷 和信(国立民族学博物館教授)

日時
2016年2月6日(土) 14時~16時

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第86回 民族学研修の旅 ※本旅行は定員に達しました。引き続きキャンセル待ちで受け付けております。 チョコレートのふるさとを訪ねて ─ カカオと人の4000年をメキシコにさぐる

第86回 民族学研修の旅
※本旅行は定員に達しました。引き続きキャンセル待ちで受け付けております。

チョコレートのふるさとを訪ねて ─ カカオと人の4000年をメキシコにさぐる

2016年2月13日(土)~22日(月)【10日間】

カカオを食用する文化の発祥地はメソアメリカです。スペイン人が進出する以前、カカオは、すり潰したカカオ豆とともにトウモロコシの粉や唐辛子、アチョテとよばれる食紅等を加え泡立てる、苦い「飲み物」として嗜まれていました。高価で、口にできたのは王や貴族のみ。実は薬効的価値をもち、儀礼や儀式にも登場しました。16世紀以降、カカオを食用する文化はヨーロッパに渡りましたが、メキシコでは今も、独自に味や姿を変えて、カカオが人びとに親しまれています。

本旅行では4つの文明の遺跡を見学し、カカオが珍重された16世紀以前のメキシコ社会を知ると同時に、カカオ農園やカカオに関する博物館、カカオ料理が並ぶ市場を訪問し、現在のメキシコの人びととカカオの関係にも着目します。和食と同じく、無形文化遺産にも登録されているメキシコ料理のひとつ、カカオをもちいたモレ料理も楽しみます。

●2015年10月10日(土)にJICA地球ひろば(セミナールーム600)で、関連講演会を実施します。 旅行の動行講師である八杉佳穂先生を講師に迎え、16世紀以前のメソアメリカにおけるカカオ利用についてお話をうかがいます。くわしくは東京講演会のご案内をご覧ください。

★本旅行は好評につき、たくさんのお申込をいただいております。
残席については、事務局までお問い合わせください。

第450回 新東南アジア展示関連 イスラーム化と向き合う先住民 新東南アジア展示から読みとく

演題
新東南アジア展示関連
イスラーム化と向き合う先住民 新東南アジア展示から読みとく

内容
世界的なイスラーム復興の影響を受け、マレーシア政府は、1970年代からイスラーム化政策を推進するようになり、1980年代以降は、精霊信仰・アニミズムを保持する先住民オラン・アスリに対してイスラーム宣教活動を本格化させていきました。30年以上に及ぶイスラーム化政策は、オラン・アスリの社会にどのような影響をもたらしたのでしょうか?熱帯ジャングルに生きる森の民オラン・アスリの未来可能性について、考えてみたいと思います。

※講義(14時~15時10分)終了後、東南アジア展示場の見学会をおこないます。

講師
信田 敏宏(国立民族学博物館教授)

日時
2016年1月9日(土) 14時~16時

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料