第72回体験セミナー 長良川鵜飼漁見学 ─ 鳥と語らい、川とともに生きる

第72回体験セミナー 長良川鵜飼漁見学 ─ 鳥と語らい、川とともに生きる

2016年7月14日(木)、15日(金)

濃尾平野を流れる木曽三川のひとつ、長良川。ここで毎年5月11日から10月15日にかけて長良川鵜飼がおこなわれています。 長良川鵜飼は平安の時代から続けられ、1300年以上の歴史があります。かつては織田信長や徳川家康といった武将に愛され、鵜飼観覧による接待や将軍家への鮎鮨の献上などがおこなわれていました。鵜匠たちはその時々の権力者の庇護を受けており、土地の諸役を免ぜられ、苗字帯刀も許されていたといいます。現在、長良川鵜飼には六人の鵜匠がおり、いずれも世襲制の宮内庁式部職です。この鵜匠たちによって宮内庁の御料場でおこなわれる鵜飼を「御料鵜飼」といいます。年間8回おこなわれる御料鵜飼では鵜が捕った魚を皇居へ献上したり、駐日外国大使夫妻などを招待して日本の鵜飼漁を紹介したりします。この体験セミナーがおこなわれる2016年7月14日も御料鵜飼の日になります。(宮内庁式部職の職務としておこなわれる御料鵜飼は一般に公開されていません。私たちが見学するのは、御料鵜飼の終了後、一般に公開される鵜飼漁です)

長良川鵜飼は2014年に国の重要無形民俗文化財に指定されました。鵜飼漁だけでなく、漁を下支えする漁具の製作や鵜飼舟の造船技術、観覧船の操作技術、鮎鮨の製造技術などが評価されてのことです。これに続き、岐阜市は長良川鵜飼を、金華山など周辺の自然景観も含めたかたちでユネスコの無形文化遺産に登録することを目指しています。

第72回体験セミナーでは、1300年を経ていまなお続く長良川鵜飼を舞台に、鵜匠宅や博物館を訪問し、鮎鮨の賞味や鵜飼漁の見学をとおして、長良川鵜飼の「いま」をさぐります。自然と向き合う暮らしのあり方にも注目するこの機会、是非みなさんご参加ください。

【7月14日】
長良川うかいミュージアム見学/杉山秀二鵜匠宅訪問/鵜飼漁見学

【7月15日】
金華山登山/造船技術の説明/鮎鮨・鮎雑炊賞味

第455回 現代中東地域研究推進事業設置関連 シンドバード航海記の成立の謎を追って 中東地域の民衆文化研究への新視点

演題
現代中東地域研究推進事業設置関連
シンドバード航海記の成立の謎を追って 中東地域の民衆文化研究への新視点

内容
アラビアンナイトの物語中、シンドバードの航海記はもっともよく知られているもののひとつでしょう。これまでのところ、この物語にはふたつの異なった伝承があるとされてきました。「第七の航海」にいたっては、別の物語になっています。ところが最近、従来知られていたふたとおりの「第七の航海」とはまったく異なった話を記したテキストがあることをつきとめました。新発見の写本の内容を紹介しながら、物語成立の謎を追います。

※講義(70分)終了後、講師を囲んで懇談会をおこないます。

講師
西尾 哲夫(国立民族学博物館教授)

日時
2016年6月4日(土) 13時30分~15時30分

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料、一般:500円

第454回 第87回民族学研修の旅関連 国境の地に生きる フィンランド・カレリアとエストニア・セトゥの人びと

演題
第87回民族学研修の旅関連
国境の地に生きる フィンランド・カレリアとエストニア・セトゥの人びと

内容
フィンランド東部・カレリア地方とエストニア東南部・セトゥ地方にはともに国境によりロシア側と分断された人びとが住んでいます。双方ともロシアの長い支配下にあったため民俗文化や宗教にはロシアの強い影響を残す一方、辺境の地であったことからそれぞれの国ではすでに失われた文化も多く保持してきました。本講演では、今日、過疎化と多数派への同化の波のなかで地域にとどまり、伝統文化を守ろうとする人びとの姿を追います。

※講義終了後、講師を囲んで懇談会を実施します。

講師
庄司 博史(国立民族学博物館名誉教授)

日時
2016年5月7日(土) 13時30分~15時30分

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第453回 特別展「夷酋列像」関連 アイヌの衣服から見えてきたこと

演題
特別展「夷酋列像」関連
アイヌの衣服から見えてきたこと

内容
みんぱくで開催する特別展「夷酋列像―蝦夷地イメージをめぐる人・物・世界―」で展示されるアイヌの最古の衣服、その他の新発見資料を紹介しながら、これまでほとんど知られることのなかった一六世紀から一七世紀におけるアイヌの積極的な対外活動の一端について解説します。 (『月刊みんぱく』2月号掲載の「アイヌの衣服から見えてきたこと」もご参考ください)

※講義終了後、講師の案内のもと、特別展を見学します。

講師
吉本 忍(国立民族学博物館名誉教授)

日時
2016年4月2日(土) 13時30分~15時30分

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第115回 【第87回民族学研修の旅関連】 国境の地に生きる フィンランド・カレリアとエストニア・セトゥの人びと

演題
【第87回民族学研修の旅関連】 国境の地に生きる
フィンランド・カレリアとエストニア・セトゥの人びと

内容
フィンランド東部・カレリア地方とエストニア東南部・セトゥ地方にはともに国境によりロシア側と分断された人びとが住んでいます。双方ともロシアの長い支配下にあったため民俗文化や宗教にはロシアの強い影響を残す一方、辺境の地であったことからそれぞれの国ではすでに失われた文化も多く保持してきました。本講演では、今日、過疎化と多数派への同化の波のなかで地域にとどまり、伝統文化を守ろうとする人びとの姿を追います。

※講演会終了後、講師を囲んで懇談会を実施します

講師
庄司 博史(国立民族学博物館名誉教授)

日時
2016年4月23日(土) 13時30分~15時30分

場所
モンベル渋谷店5Fサロン

定員
60名(申込先着順)

備考
■友の会・モンベル会員:無料、一般:500円