第92回 融合と共存の北西インドをゆくー女神信仰とインド叙事詩の祭礼の期間に訪ねる

タイトル
融合と共存の北西インドをゆくー女神信仰とインド叙事詩の祭礼の期間に訪ねる

内容
 北西インドの多様な宗教世界にふれる10日間。神話を下敷きにしたふたつのヒンドゥー教祭礼を見学します。

 多くの言語、多くの民族がひしめく国インド。なかでも北西インドでは、異民族の侵入とそこで生じた文化の融合の歴史が、人びとの多様な価値観を育みました。宗教も例外ではなく、4000年の歴史のなかで培わ
れたさまざまな信仰のあり方が、
人びとの生活に根づいています。旅行では、雨季明けにともに9日間続く、ドゥルガー女神信仰とインド叙事詩ラーマヤナを下敷きとするふたつのヒンドゥー教祭礼の期間にあわせて現地に赴きます。諸勢力の興亡を物語る史跡や信仰の異なる宗教施設を訪ね、人びとの多様な価値観、変容する信仰のあり方をさぐります。
 女神信仰の盛んな地域では昼夜を問わず祭礼プログラムを、ラーマ信仰が盛んな地域では夜、野外劇ラーム・リーラーを鑑賞することができます。地域によって異なる信仰対象、集落の規模や日を追うごとに様子が変化する祭礼をじっくり堪能します。

講師
三尾 稔(国立民族学博物館教授)

ウダイプルの女神像。祭礼の翌日(10日めに当たる日)、女神を異界に返すため、女神像は湖に投入される(提供・三尾稔)

期間
2018年10月13日(土)~10月22日(月) [10日間]

申込締切
2018年8月31日(金)

定員
25名(最少催行人数15名)

参加費用
335,000円(他、空港使用料等が必要です)

備考
■お一人部屋(有料)のご希望もうけたまわります。
■正会員、体験会員にご登録いただくことで一般の方もご参加いただけます。

野外劇ラーム・リーラー。ラーマ祭礼ではダシェラー(10日めに当たる日)でラーマ王子の勝利を祝って魔物の紙人形が燃やされる(提供・西遊旅行)
カパーサン町のスーフィー聖者廟。見学する日は聖者の昇天を記念する祭礼の日(提供・三尾稔)
ウダイプルの人びとの信仰を集めるヒンドゥ教のジャグディーシュ寺院(提供・三尾稔)
ラーナクプルのジャイナ教寺院。ジャイナ教は苦行・禁欲主義で知られる(提供・三尾稔)

【中止】第479回 ヒンドゥー教祭礼の読み解き方

演題
【第92回民族学研修の旅関連】
ヒンドゥー教祭礼の読み解き方

※大阪府北部を震源地とする地震の影響に伴う民博の臨時休館を踏まえて中止となりました。

女神祭礼の期間に祀られる女神像。これはウダイプルの様子。街と郊外では祭礼の趣きが異なる(提供・三尾稔)

内容
 ヒンドゥー教祭礼は、さまざまな神話上の出来事が起こったとされる日に合わせ、その出来事を人びとが再現したり祝ったりすることを基本とします。また、祭礼のタイミングは、農業や商業をはじめとした生業のサイクルの節目にあたることが多く、その節目ごとの豊穣や繁栄への願いも込められています。講演ではインド北西部の1年の祭事暦を例とし、ひとつひとつの祭礼がなぜ、どんな思いを込めて挙行されるのか、読み解いてゆきます。

※講演会終了後、講師を囲んで懇談会(40分)をおこないます。※6月23日(土)同内容の講演会を東京でも開催します(第123回東京講演会参照)

講師
三尾 稔(国立民族学博物館教授)

日時
2018年7月7日(土) 13時30分~14時40分

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料、一般:500円

第123回 ヒンドゥー教祭礼の読み解き方

演題
【第92回民族学研修の旅関連】
ヒンドゥー教祭礼の読み解き方

内容
 ヒンドゥー教祭礼は、さまざまな神話上の出来事が起こったとされる日に合わせ、その出来事を人びとが再現したり祝ったりすることを基本とします。また、祭礼のタイミングは、農業や商業をはじめとした生業のサイクルの節目にあたることが多く、その節目ごとの豊穣や繁栄への願いも込められています。講演ではインド北西部の1年の祭事暦を例とし、ひとつひとつの祭礼がなぜ、どんな思いを込めて挙行されるのか、読み解いてゆきます。

※講演会終了後、講師を囲んで懇談会をおこないます(40分)。

講師
三尾 稔(国立民族学博物館教授)

日時
2018年6月23日(土) 13時30分~14時40分

場所
モンベル渋谷店5Fサロン

定員
60名(要事前申込、申込先着順)

備考
■友の会・モンベル会員:無料、一般:500円

女神祭礼の期間祀られる女神像。これはバスニ・カラン村の様子。街と郊外では祭礼の趣きが異なる(提供・三尾稔)

第478回 カフィル・カラ遺跡とゾロアスター教ー発掘調査で出土した木彫り板絵から読み解く

演題
カフィル・カラ遺跡とゾロアスター教ー発掘調査で出土した木彫り板絵から読み解く

内容
 カフィル・カラ遺跡は、中央アジアのシルクロード都市サマルカンド(ウズベキスタン共和国)から南東方向に30キロメートルほど離れた場所に立地しています。遺跡から発掘された木彫り板絵には、獅子に乗った姿の女神ナナ、捧げものや燭台をもつ人、琵琶・竪琴・角笛の奏者などが彫り込まれています。女神ナナは、ゾロアスター教の中心的な神であったと考えられており、本講演では板絵の図像について遺跡の性格と絡めながら紹介します。

※講演会終了後、3次元レーザースキャナーを使った3D計測を実際におこないます(40分)。

講師
寺村 裕史(国立民学博物館准教授)

日時
6月2日(土) 13時30分~14時40分

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会:無料、一般:500円

木彫り板絵発見時の発掘調査風景(提供・寺村裕史)