第479回 日本人のブラジル移住とコーヒー文化の逆流―カフエーパウリスタ箕面喫店を中心に

演題
日本人のブラジル移住とコーヒー文化の逆流
―カフエーパウリスタ箕面喫店を中心にー

カフエーパウリスタ箕面喫店(1911)(提供:箕面市行政史料(個人寄託))

日本人はコーヒー農園の労働者としてブラジルに移住しましたが、ブラジル側はコーヒーを飲む文化を日本に定着させようとしました。サンパウロ州政府からコーヒー豆の無償提供を受け、一杯5銭のコーヒーを飲ませるチェーン店カフエーパウリスタが銀座をはじめ各地にオープンしました。その1号店が箕面駅前にできたこと、しかもその建物が移築され、数年前まで豊中駅前に存在していたというコーヒー文化の‘秘史’について語ります。※講演会終了後、割引料金でニフレルをご見学いただけます(希望者のみ)。ニフレルの小畑洋館長の説明のあと、自由見学となります。受付時に1700円をお支払いください。

講師
中牧 弘允(千里文化財団理事長、吹田市立博物館長、国立民族学博物館名誉教授)

日時
2018年8月10日(金) 13時30分~14時40分

場所
ニフレル(大阪府吹田市千里万博公園2-1 EXPOCITY内 )
※当日ニフレル券売所前にて受付

定員
80名(当日先着順)

備考
■友の会会員:無料、一般:500円

第92回 融合と共存の北西インドをゆくー女神信仰とインド叙事詩の祭礼の期間に訪ねる

タイトル
融合と共存の北西インドをゆくー女神信仰とインド叙事詩の祭礼の期間に訪ねる

内容
 北西インドの多様な宗教世界にふれる10日間。神話を下敷きにしたふたつのヒンドゥー教祭礼を見学します。

 多くの言語、多くの民族がひしめく国インド。なかでも北西インドでは、異民族の侵入とそこで生じた文化の融合の歴史が、人びとの多様な価値観を育みました。宗教も例外ではなく、4000年の歴史のなかで培わ
れたさまざまな信仰のあり方が、
人びとの生活に根づいています。旅行では、雨季明けにともに9日間続く、ドゥルガー女神信仰とインド叙事詩ラーマヤナを下敷きとするふたつのヒンドゥー教祭礼の期間にあわせて現地に赴きます。諸勢力の興亡を物語る史跡や信仰の異なる宗教施設を訪ね、人びとの多様な価値観、変容する信仰のあり方をさぐります。
 女神信仰の盛んな地域では昼夜を問わず祭礼プログラムを、ラーマ信仰が盛んな地域では夜、野外劇ラーム・リーラーを鑑賞することができます。地域によって異なる信仰対象、集落の規模や日を追うごとに様子が変化する祭礼をじっくり堪能します。

講師
三尾 稔(国立民族学博物館教授)

ウダイプルの女神像。祭礼の翌日(10日めに当たる日)、女神を異界に返すため、女神像は湖に投入される(提供・三尾稔)

期間
2018年10月13日(土)~10月22日(月) [10日間]

申込締切
2018年8月31日(金)

定員
25名(最少催行人数15名)

参加費用
335,000円(他、空港使用料等が必要です)

備考
■お一人部屋(有料)のご希望もうけたまわります。
■正会員、体験会員にご登録いただくことで一般の方もご参加いただけます。

野外劇ラーム・リーラー。ラーマ祭礼ではダシェラー(10日めに当たる日)でラーマ王子の勝利を祝って魔物の紙人形が燃やされる(提供・西遊旅行)
カパーサン町のスーフィー聖者廟。見学する日は聖者の昇天を記念する祭礼の日(提供・三尾稔)
ウダイプルの人びとの信仰を集めるヒンドゥ教のジャグディーシュ寺院(提供・三尾稔)
ラーナクプルのジャイナ教寺院。ジャイナ教は苦行・禁欲主義で知られる(提供・三尾稔)