第81回 【巡回展「山本紀夫写真展」関連】 雲の上で暮らす ―アンデス・ヒマラヤ・チベット

演題
【巡回展「山本紀夫写真展」関連】
雲の上で暮らす ―アンデス・ヒマラヤ・チベット

内容
民博で開催された写真展が東京でも開催されます。そのオープニング当日、40年間にわたる山本名誉教授のフィールドワークについて、臨場感あふれるすばらしい写真とともにお話しいただきます。

講師
山本 紀夫(国立民族学博物館名誉教授)

日時
2007年4月21日(土) 

第345回 連続講演会 文化人類学への誘い 応用編(8) 「住」 住むこと・生きること

演題
連続講演会 文化人類学への誘い 応用編(8)
「住」 住むこと・生きること

内容
住まいをもたない社会はありません。住まいは人間が人間として生きるために必須の文化ですが、やっかいなことに、それは生き甲斐にもなれば苦労の種にもなります。いま日本の住宅でなにが起きているかを知り、これからの住まいが向かう方向について考えてみたいとおもいます。

※講演会終了後、講師の先生との懇談会をおこないます。(約1時間)当日、講演会受付にてお申込みください。

講師
佐藤 浩司(国立民族学博物館助教)

日時
2007年3月3日(土) 14時~15時30分

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

120号 2007年 春


ニューデリーの商業地域コンノート・プレイスにて
大村次郷

特集 インド社会の現在
もうひとつのFashioning India

写真・大村次郷

1990年代以降、急速な経済成長を続けるインド。従来のイメージを覆す、IT産業に象徴される映像が、いまやステレオタイプにまで昇華し氾濫している。一方、華やかな映像は、普通に暮らす人びとの実態、長い歴史のなかで培われた文化を覆い隠しているのではないだろうか。「インド社会の現在」について、さまざまな視野から考察し、実像に迫る。

 

キリマンジャロの人びと

辻村 英之

世界でもっとも多く飲用されている嗜好飲料のひとつであるコーヒーは、コーヒーベルトと呼ばれる、北回帰線と南回帰線のあいだの地域で生産されている。アフリカ大陸最高峰を誇るタンザニアのキリマンジャロ山も、そうしたコーヒー豆産地のひとつ。その山中にはチャガの人びとが住み、古くからコーヒー豆を主産物としてきた。ところが、政府からの補助金の打ち切り、流通の自由化とコーヒー豆の国際価格の低迷などにより、農家をめぐる状況はさまざまに変化しつつある。山の西側中腹に位置するルカニ村に暮らす人びとは、「コーヒー危機」からいかなる影響を受け、それをいかにのりこえようとしているのか。「女性産物」の役割や、生産者支援活動「フェアトレード・プロジェクト」とともに紹介する。

 

砂漠に暮らし、ラクダとともに生きる

常見 藤代

エジプト東方砂漠に暮らし、遊牧生活を営んできたホシュマン族。彼らの多くが町での生活に移行するなか、砂漠でラクダとともに遊牧生活を続ける女性、サイーダ。サイーダの生きざまと、彼女が語る砂漠で生き抜くための知恵を三年にわたってとらえた

【地域(国)】
南アジア(インド)
オセアニア(ヴァヌアツ)
東アフリカ(エチオピア、タンザニア)
北アフリカ(エジプト)

第69回 民族学研修の旅 もう一つのハワイ ─ 山中速人先生と 三色アイスの世界 複合文化社会を歩く

第69回 民族学研修の旅 もう一つのハワイ ─ 山中速人先生と 三色アイスの世界 複合文化社会を歩く

2007年2月28日(水)~3月5日(月) 6日間

ハワイといえばワイキキ。でも、このワイキキは、ハワイの人びとが観光客という「他者」のための差し出した「租界」。そこにいれば、「楽園ハワイ」のすべてが満たされていると訪問者は思うけれど、それは作られたイメージの集積があるだけなのかもしれません。  わたしたちは、ワイキキを素通りして、もうひとつのハワイを目指します。

ハワイは、ポリネシア系先住民族ハワイ人の築いた文化を基盤として、近代にはいって隆盛をきわめたさとうきびプ ランテーションで働くために移住してきた、さまざまな移民たちによって築かれた「複合文化社会」です。多様な文化が混じり合い、かつ、主張し合うハワイの社会。ハワイ日系人の文化も、その中の重要な一部です。

わたしたちは、かつてプランテーションで栄えたカウアイ島ワイメアという小さな町をたずね、そこで暮らす土地の人びととふれあいながら、この多様な文化が複合するハワイの実相をフィールドワークで探ります。