第337回 連続講演会 文化人類学への誘い 応用編(3) 「宗教」 信仰の様々なかたち

演題
連続講演会 文化人類学への誘い 応用編(3)
「宗教」 信仰の様々なかたち

内容
文化や社会、また時代の違いを超えてヒトは常に超人間的な「なにものか」の存在を信じ、これに働きかける営みを続けてきました。宗教的な営みの核心にある祀りと信心の様々なかたちを紹介しながら、宗教を人類学することの難しさと醍醐味に迫ります。

※講演会終了後、講師の先生との懇談会をおこないます。(約1時間)当日、講演会受付にてお申込みください。

講師
三尾 稔(国立民族学博物館助教)

日時
2006年7月1日(土) 14時~15時30分

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第336回 北ボルネオの「海の民」と「陸の民」

演題
北ボルネオの「海の民」と「陸の民」

内容
多様な文化が往来し、さまざまな民族が暮らす北ボルネオ(サバ)は、イギリスからの独立時、「海の民」や「陸の民」などからなる多民族社会を作りあげました。多民族が共存しながら模索するサバ社会の成り立ちを歴史的に明らかにします。

※講演会終了後、講師の先生との懇談会をおこないます。(約1時間)当日、講演会受付にてお申込みください。

講師
山本 博之(国立民族学博物館助教)

日時
2006年6月3日(土) 14時~15時30分

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

世界遺産シンポジウム 文化遺産との共生

アイハウス国際理解セミナー
世界遺産シンポジウム
文化遺産との共生

開催日時:6月9日(金) 18:00~20:30
会場:大阪国際交流センター 小ホール(大阪市天王寺区上本町8-2-6)周辺地図
定員:200名 要申込 参加無料

◆お申込み方法
e-mail、申込フォームにて、または往復ハガキにて、下記へお申し込みください。
聴講無料・申込み受付は先着順。

◆お申込み先
〒565-0826 吹田市千里万博公園1-1
財団法人千里文化財団「世界遺産シンポジウム」係
TEL. 06-6877-8893 FAX. 06-6878-3716
e-mail:minpakutomo@senri-f.or.jp
※いただいた個人情報はこの催しのご案内にのみ使用します。

開催趣旨
現代を生きる世界のすべての人びとが共有し、未来の世代へ引き継いでいくべき人類共通の宝物としてユネスコが認定する世界遺産。2005年7月現在で文化遺産628、自然遺産は160、複合遺産は24の総計812、137カ国にわたる史跡や地域がリストに登録されている。日本でもさかんにマスコミで紹介され、現地を訪れる観光客も少なくない。

ユネスコでの世界遺産条約の採択から34年が過ぎたが、その間、内戦や宗教対立による破壊、環境汚染、盗掘などがあり、すべての遺産が登録時と同じ状況で保存されているわけではない。また、遺産に指定された地元でもさまざまな社会問題がクローズアップされつつある。経済効果だけでなく、外部との接触が盛んになり新しい情報が現地にもたらされることにより、地元住民の生活や意識に変化が起きている。歴史認識のズレや遺産の維持管理にかかる費用や体制の問題も無視できないテーマである。さらに2003年の「無形文化遺産保護条約」の採択をうけて、文化遺産が宿す可能性と問題は、今や文字通り世界規模での関心事となっている。

シンポジウムでは、まずフォト・ジャーナリストの目がとらえた遺跡の現場を紹介し、続いて、地域住民の目線に立って活動を続ける人類学者や保存の専門家の立場から、文化遺産とは何を守り、どのような意味を持つのかを討議する。危機に瀕する遺産の保存という一般的な視点にとどまらず、相互理解の姿勢と国際交流の取り組みを通して、市民が文化遺産、世界遺産とどのように関わり、その創造的継承を実現できるのかを考えていきたい。

プログラム
1部「フォト・ジャーナリストが見た遺跡の現場」(45分)
大村次郷(フォト・ジャーナリスト)
2部「文化遺産の保存継承と住民参加」(90分)
関 雄二(国立民族学博物館研究戦略センター教授)
増井正哉(奈良女子大学生活環境学部教授)
吉田憲司(国立民族学博物館文化資源研究センター長兼教授)

主催:財団法人大阪国際国際交流センター財団法人千里文化財団
協力:朝日新聞社、国立民族学博物館

協賛:講談社、株式会社西遊旅行、中央公論新社、日本放送出版協会


同時開催:写真展「破壊された祈りの場―世界遺産」
会期:2006年6月5日(月)~6月14日(水)
会場:大阪国際交流センター(アトリウム)

世界遺産には盗難や自然災害、武力紛争などにさらされ、危機的状況におかれているものが少なくない。アジア・オリエントを中心に遺跡を撮り続けてきたフォト・ジャーナリスト大村次郷氏が、破壊されたアンコールワットの女神像や塩害のモヘンジョダロ、昨年末に取材した大気汚染に悩むカトマンズなど、世界各地の衝撃的な遺産の現状をカラー写真で報告する。

 


講師プロフィール

大村次郷 (おおむら つぐさと)
フォト・ジャーナリスト 写真家・濱谷浩氏に師事。中東、インド、中央アジア、中国、東南アジアなど、各地のフォト・ルポルタージュを手がける。NHKのドキュメンタリー番組「シルクロード」「大黄河」「四大文明」「文明の道」「新シルクロード」ほかのスチールも担当。朝日新聞社の月刊誌『論座』のカラーグラビア「市場 社会・世界」を2003年7月~05年9月連載。1999年、大同生命地域研究特別賞受賞。

関 雄二 (せき ゆうじ)
国立民族学博物館研究戦略センター教授 専門分野・アンデス考古学、文化人類学(古代アンデス文明の形成過程、現代ペルーの文化行政、考古学と国民国家形成、世界遺産と国別の文化遺産との相互関係)。1990年からクントゥル・ワシ遺跡で発掘を開始。並行して、地元住民の生活に遺跡がいかに根づいてきたかを調査し、文化遺産保護との両立を模索する。

増井正哉 (ますい まさや)
奈良女子大学生活環境学部教授 専門分野は建築史・文化遺産の保存と活用。1983年から京都大学中央アジア学術調査に加わり、パキスタン・インドで仏教遺跡の調査に従事。1996年からユネスコ日本信託基金によるガンダーラ遺跡保存プロジェクト日本チームリーダーとして仏教遺跡の保存修復に取り組む。

吉田憲司 (よしだ けんじ)
国立民族学博物館文化資源研究センター長兼教授 専門分野・文化人類学、博物館人類学。アフリカにおける造形と儀礼の人類学的研究、博物館・美術館における文化の表象のあり方が現在の研究課題。アジア・アフリカ諸国の博物館のネットワーク形成による文化遺産の保全と活用に取り組む。


第51回体験セミナー 御食国若狭おばま訪問 ─ ─食文化を受け継ぐ

第51回体験セミナー 御食国若狭おばま訪問 ─ ─食文化を受け継ぐ

2006年5月13日(土)~14日(日)

古くから朝廷に塩や海産物等を納める「御食国」として知られる若狭。豊かな歴史、文化を背景として、現在小浜市では「食」によるまちづくりが積極的に進められています。

今回は、若狭を支えてきた「鯖街道」で、熊川宿(国の重要伝統的建造物群保存地区)における町並み保存の取り組みを見学し、その後、石毛直道前民博館長が名誉館長の「御食国若狭おばま食文化館」を訪問します。同館では、多くのユニークな試みをおこなっており、とくに地元の人の協力により運営されるキッチンスタジオは注目されています。実際に調理(郷土料理)を体験し、地域ぐるみで食文化を受け継ぐ取り組みについて考えます。

第335回 企画展関連 バリアフリーとフリーバリア ―障害を「いやす」社会から「いかす」社会へ

演題
企画展関連
バリアフリーとフリーバリア ―障害を「いやす」社会から「いかす」社会へ

内容
バリアフリーとは、障害者と健常者の間にある障壁を取り除くこと。では、そもそも障害、健常とは何なのか。講演では日本の近代社会と視覚障害者の関係を振り返りながら、障害を文化として「いかす」新たなフリーバリア論を紹介します。

※講演会終了後、講師との懇談会をおこないます。(約1時間)当日、講演会受付にてお申込みください。

講師
広瀬 浩二郎(国立民族学博物館助手)

日時
2006年5月6日(土) 14時~15時30分

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料