第353回 技術の伝承と創出(2) 海を生きぬく技術 ―マダガスカルにおける漁業発展と技術伝承

演題
技術の伝承と創出(2)
海を生きぬく技術 ―マダガスカルにおける漁業発展と技術伝承

内容
漁師の仕事は、逃げようとする魚の裏をかき、網や釣り針でとらえること。この知恵比べに勝つためには、先人から伝えられた知識や技術の体得と同時に、あらたな創意工夫も必要です。21世紀になって、漁業をとりまく環境が大きく変わったマダガスカル。そこでの漁業技術の革新をみるなかで、伝統の継承についても考えてみましょう。

※講演会終了後、講師の先生との懇談会をおこないます(約1時間)。当日、講演会受付にてお申込みください。

講師
飯田 卓(国立民族学博物館助教)

日時
2007年11月3日(土) 14時~15時30分

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第352回 特別展関連 オセアニアのくらし ―手仕事と癒しについて 講師

演題
特別展関連
オセアニアのくらし ―手仕事と癒しについて

内容
釘を一本も使わない航海用カヌーや、バナナの繊維で作った織物。オセアニアでは限られた資源を工夫し、見事な手工芸品が作られていました。カヴァやビンロウなど、ちょっと変わった嗜好品で日常を癒している様子も合わせて紹介します。

※講演会終了後、特別展見学会を講師のお二人の先生で開催

講師
印東 道子(国立民族学博物館教授)
白川 千尋(国立民族学博物館准教授)

日時
2007年10月6日(土) 講演会14時~15時/見学会15時15分(1時間程)

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

第351回 技術の伝承と創出(1) 国の指定文化財とアイヌの工芸品

演題
技術の伝承と創出(1)
国の指定文化財とアイヌの工芸品

内容
アイヌの文化財で国による指定を受けているのはたった3件です。アイヌ文化振興法の制定により、アイヌの伝統工芸に対する認識は変わりつつはありますが、必要な植物などの素材が減少するなどアイヌ工芸をとりまく状況は依然として厳しいままです。文化財指定をめぐる状況などもふまえ、アイヌ工芸の今後について考えてみましょう。

※講演会終了後、講師の先生との懇談会をおこないます。(約1時間)当日、講演会受付にてお申込みください。

講師
佐々木 利和(国立民族学博物館教授)

日時
2007年9月1日(土) 14時~15時30分

場所
国立民族学博物館2階 第5セミナー室

定員
96名(先着順)

備考
■友の会会員:無料

かんがえるための講座「イスラーム理解のための4つの講座」

われわれ現代人は、各種メディアが加工した情報にならされ、自身で思考せず安易に答えや結果を求め、わかったような気になってすます傾向があるように思います。しかし、近頃、世の中は大きく変わりはじめてきているように感じますが、その変化に対応するには、これまでのやり方を少し変えてみる必要もあるのではないでしょうか。思考を鍛えるのは非常に骨の折れることですが、自分で考えて、その考えを人に話し、反対に人の考えを聞き、その上でさらに考えるということを真剣にはじめてみませんか。  「かんがえるための講座」は、これまでじっくり思考を鍛え上げてきた人の上質の話しをじっくりと聞き、じっくりともに考え、自分自身で思考することを鍛えるための場所です。今回のシリーズでは、異文化理解について、イスラームを題材に考えます。

20世紀、21世紀にわたって、中東紛争は大きな国際問題であり、中東だけでなく世界各地で、イスラームを掲げた戦闘的な政治活動(テロリズム)が生じています。そのため、イスラームは世界秩序にとって「大きな脅威」「危険な宗教」という見方も強まっています。しかしながら、世界に13億も信者がいるといわれる宗教が、本当に危険で脅威なのでしょうか。世界の総人口の2割をこえる人々が「野蛮なテロリスト」なのでしょうか。こういう時代だからこそ、イスラームを理解することは、重要な課題です。

そこで、講師に、日本におけるイスラーム研究の専門家で、異文化理解について長年、熟考なさってきた社会人類学者、大塚和夫先生を迎え、「テロ」に還元できないイスラームのあり方を紹介していただき、それとともに日本においてイスラームという異文化を理解するためのいくつかの要点をお話ししていただきます。

第1回 8月2日(木) アッラーは“神”と訳しうるか ― 教義について
第2回 8月3日(金) イスラーム社会はどのように秩序づけられているのか ─ イスラーム法について
第3回 8月6日(月) ムスリムはどのような宗教生活を送っているのか ─ 儀礼・祭礼について
第4回 8月7日(火) イスラームは現代世界の脅威なのか ─ イスラーム復興について
※時間はいずれも13:30~16:30