特別企画◎家族発見
対談 家族の再生にむけて
河合隼雄
江口一久
家族の再生はなるか。現代日本人の家族の心のひだを、心理療法家の第一人者とアフリカ口承文芸の研究者が解き明かす
21世紀最初の試練
─ アメリカ同時多発テロとアフガン攻撃
写真=長島義明
アメリカ同時多発テロ、それにつづくアフガン攻撃は、21世紀人類の最初の試練となった。 2001年9月11日、この日は今後、世界史が新しい段階にはいった日として記憶されることになるのだろうか
聖地をめぐる宗教と政治
臼杵 陽
アメリカがなぜイスラエルを支援するのかということを考えた場合、アメリカ国内の強力なイスラエル・ロビーの存在を抜きにしては語れない。しかし、英米とパレスチナの精神的なつながりは、17世紀ピューリタン革命期に生まれた終末論にまでさかのぼる
「理念の共和国」の強さと危うさ
大津留(北川)智恵子
最新兵器でタリバーンを攻撃するアメリカ軍、その傍らに破壊されるべきインフラすらない人びとの暮らし。アフガニスタンの情景は、アメリカとそれを批判するムスリム(イスラム教徒)との世界観の落差をあまりにも象徴的に示している
イスラーム理解の可能性
子島 進
世界宗教イスラームから生みだされるものが暴力と憎悪だけということがありうるのか。パキスタンにおけるイスラームの基本的教義に基づく社会的活動を検証し、異文化としてのイスラームとわたしたちのあいだの「共感」の可能性を探る
ファッショナブル・インディア
杉本星子
インド女性の民族衣装といえば、サリー。しかし、サリーがナショナル・コスチュームとなったのは、それほど古いことではない。インドの人びとが、この一枚の布と戯れながらつくりだしてきたファッションをふりかえる
「今西錦司の世界」を展示する
瀬戸口烈司
2001年6月、「京大の野外研究」をメインテーマのひとつとする京都大学総合博物館が開館した。生誕100年を迎えた学問の巨人、今西錦司を回顧する企画展示「今西錦司の世界」は、京大の野外研究のルーツをさぐるという意味もあわせもっている
企業ミュージアム探訪 7
「資生堂企業資料館・資生堂アートハウス」
野村雅一
顔フォーラムから 4
撮られ慣れて生まれる「いい顔」
稲垣邦子
環境と文化を考える 3
暮らしの中の環境意識
─ ネパールの村々から
南 真木人
ネパールの環境劣化を分析する専門家はなにを語り、人びとの暮らしはどのように変わったのか。 生活者にしかみえない景観と環境意識からネパールの環境問題の見取り図を描く
※4回連続のシリーズ「環境と文化を考える」の第3回目