92号 2000年 春

機関誌
エチオピアのキリスト教会
野町和嘉

韓国を知る Q&A 115

文・朝倉敏夫
写真・大村次郷
加藤 敬
名智健二
芳賀日出男
藤森 武

華やかな色彩のチマ・チョゴリ、各過程で大量に漬けられるキムチ、床下に暖房装置オンドルがある住まいなど、育まれてきた独自の伝統文化はもとより、人口の都市集中や教育といった現在の社会問題、今後の日韓交流についてなどを115の質問にまとめました。民族学・文化人類学の視点から韓国の社会と文化を知り、相互理解を深めようとする質疑応答とヴィジュアルな写真をとおして、ゆたかな韓国像をこうちくされることをねがっています

いま、博物館がおもしろい

文・千地万造
写真・藤森 武

多種多様な博物館が日本には4500以上ある。気軽に足を運び、日常的に楽しんでいただきたい

スカート刺繍に縫いこむ思い

安井清子

モン族の伝統的なスカートは、麻の刈り取りにはじまり、糸を紡ぎ、藍染めをほどこした手作りの布でつくられる。畑仕事や家事、子育てのあいまを縫って、女たちは今日も一年がかりのスカートづくりにはげむ

エチオピアの岩窟聖堂

文・山形孝夫
写真・野町和嘉

人口のおよそ半分をキリスト教徒が占めるエチオピア。そこに生きつづけるキリスト教は、ヨーロッパ経由のキリスト教とはまったくことなる、独自の系譜をたどってきた。数多くの巡礼者を集める聖地ラリベラをはじめ、高地に点在する岩窟聖堂は、いまも祈りの場として人々の生活に深く根をおろしている

天界にむけて開かれた不思議空間
ラリベラを中心とした岩窟聖堂群を、宗教的超越の装置として捉え、エチオピアにおけるキリスト教受容の謎をひもとく

建築人類学者のまなざし

空間の変容と人間
佐藤浩司