第42回体験セミナー 香りのシルクロード ─ ─アラビアンナイトと和の香り
2004年9月25日(土)
「この世で価値があるものは、女性、よい香り、そして祈りの三つ」と、預言者ムハンマドは語ったといわれています。イスラム世界には豊かな香りの伝統があり、『アラビアンナイト』にも香りにまつわる場面が数多く登場します。一方、日本でも6世紀末に香木が漂着して以来、その香りを独自の感性で解釈し、日本の香りをつくってきました。講師からイスラム世界の香りについてのお話をうかがったのち、寛政年間から京都で薬種業を営まれる山田松香木店(やまだまつこうぼくてん)にて香道を体験し、日本の香りを「聞いて」みます。
第42回 香りのシルクロード-─アラビアンナイトと和の香り 実施報告
イスラームと和の香りに酔いしれる
秋晴れの9月25日、京都御所に程近い山田松香木店にて第42回体験セミナーを開催しました。会場では西尾哲夫先生の講演で紹介されたイスラーム世界の代表的な香原料「麝香(じゃこう)」「龍涎香(りゅうぜんこう)」「乳香(にゅうこう)」「沈香(じんこう)」や、店に代々伝わる和の香りをかもす貴重な香木の数々を間近にみることができました。粛々と進められた香道体験とともに、イスラームと和のふたつの香り世界に酔いしれた半日となりました。