128号 2009年 春

機関誌
「かわらけ」でミルクティーを飲むサラリーマンたち
文/写真・大村次郷

市がたつ雲海の谷
多民族が暮らす雲南省の国境地帯をゆく

西谷 大

中国雲南省の最南端に、人口およそ1000人の者米という町がある。町の南に聳える山を越えればベトナムという国境地帯だ。2003年の3月上旬に棚田と焼畑の生業調査のため、フィールドを探しに、はじめてこの町を訪れた。後でわかるのだがこの地域では6日に一度、町や村で定期市がたつ。そういった予備知識もなく、たまたま市の前日に者米に到着した。

シリーズ 万国喫茶往来
第4回 お茶好きにされた人びと(インド)

文・辛島 昇
写真・大村 次郷

ラコタ・スー族
伝統再生への道程

阿部 珠理

かつて、アメリカ大平原で移動生活を営んでいたラコタ・スー族。一九世紀末より続く保留地での生活の苦難を乗り越えて、民族の再生への道を歩みつつある。彼らはどのようにアメリカ合衆国の「今」を生きているのだろうか。

朝食に暮らしあり15
成長する少女たちの朝
太田 心平

朝メシ前の人類学
フィールドでうまれる対話 第7回
あれってホンモノの銃、ですよね?
文・松田 凡
写真・水井 久貴
絵・中川 洋典

再見細見世界情勢13
民族、階級、ガヴァナンス
フィジーの政治的不安定と2006年クーデタ
丹羽 典生

カメルーンの「商売の民」バミレケ
頼母子講がつむぐ社会

平野 美佐

アフリカ大陸のくびれたところにあるカメルーン共和国は、二〇〇二年サッカーのワールドカップ開催時、大分県中津江村にキャンプを張ったことで、日本でもその名をひろく知られるようになった。しかしそれ以降マスメディアでの情報は途絶え、サッカーが盛んで時間にルーズ、陽気な国民といったイメージからあまり進んでいない。ここでは、筆者が延べ三年暮らしたカメルーンの首都ヤウンデで生きる人びとの暮らしを紹介したい。とくに、カメルーンにおいて商業民として知られる「バミレケ」というエスニック・グループと、彼らが活発におこなう頼母子講について紹介したい。

【地域(国)】
東アジア(中国、韓国)
南アジア(インド)
オセアニア(フィジー)
東アフリカ(エチオピア)
西アフリカ(カメルーン)
北アメリカ(アメリカ)